フードコートの位置に見る「施設の個性」
2025年9月に、MARK IS葛飾金町がOPENしましたね。早速行ってみました。
その中で、フードコートが3階にある点がふと気になりました。よく行くアリオ亀有のフードコートは、1階にあるんですよね。
ショッピングモールのフードコートは、同じような郊外立地でも「どこにあるか」が違います。
今回は、アリオ亀有(1階フードコート) と MARK IS葛飾金町(3階フードコート) を比較し、その背景を探ってみます。
アリオ亀有:横広タイプの郊外型+1階フードコート
アリオ亀有は、広い敷地と大規模駐車場を持つ典型的な郊外型ショッピングセンター。
フードコートは1階にあります。
本来、1階フードコートは「買い物ついでにサッと食べる」イメージですが、実際には家族連れを中心に長く滞在する人が多いのが特徴です。
- 横に広い構造:駐車場からの動線がスムーズ
- ファミリー対応席が豊富:食後もドリンクやスイーツでゆっくりできる
- 「半日レジャー」感覚:映画館・エンタメ・買い物+食事+休憩の拠点として定着
結果として、「1階でも長居したくなる」フードコートになっています。
MARK IS葛飾金町:縦積みタイプの郊外型+3階フードコート
MARK IS葛飾金町も、広い駐車場を持つ郊外型モールです。
ただし建物は、駐車場棟や複合施設を組み合わせた「縦に積む構造」になっており、フードコートは3階にあります。
- 縦積み構造の特徴:下層階に物販・サービス、上層階に飲食・エンタメを集約
- 回遊性を高める狙い:買い物後に上階へ移動→滞在時間を延ばす導線
- ターゲットは家族+幅広い層:多様な客層が利用しやすい設計
場所が限られるため縦に積む、「都市型モール」はではないけれど、縦積み構造を採用したことで飲食ゾーンが上階に配置されている例です。
二つの施設の違いを整理すると…
項目 | アリオ亀有(横広郊外型) | マークイズ葛飾金町(縦積み郊外型) |
---|---|---|
立地 | 郊外・大規模駐車場 | 郊外・大規模駐車場 |
建物構造 | 横に広い | 縦に積んでいる(立体駐車場併設) |
フードコート位置 | 1階 | 3階 |
使われ方の傾向 | 家族連れ・長居 | 家族連れ中心だが様々な客層+動線上で滞在延長狙い |
まとめ
- アリオ亀有(1階)は、横広郊外型モールらしく、家族連れが長時間滞在できる環境。
- MARK IS葛飾金町(3階)は、同じ郊外型でも縦積み構造のため、飲食ゾーンが上階に置かれ、館内回遊とそれに伴い滞在時間アップを狙う配置。
同じ「郊外型モール」でも、
- 建物構造=横広か縦積みか
- フードコートの位置=滞在パターンの違い
という視点で見ると、施設の個性がぐっと見えてきます。
おわりに
フードコートの場所ひとつにも、商業施設の「考え方」や「地域性」「利用者層への想定」が反映されています。
次にショッピングモールを訪れたときは、「なぜこの階にあるのか?」と考えてみると、見慣れた景色に新しい発見があるかもしれません。