【第二種低層住居専用地域で営業可能な業種を聞いてみた】旅行代理店・事務所・フィットネス・歯科・青果店・介護施設はOK?役所の回答とその理由

最近用途地域が、「第二種低層住居専用地域」の店舗物件をお預かりしたのですが、なかなか営業可能な業種の制限が厳しかったため、記事にしてみました。今回は第二種低層住居専用地域を例に挙げてみますが、他の用途地域でも「不可」と言われた場合にも参考にしていただけると幸いです。

住宅地の用途地域の中でも規制が厳しいと言われる 「第二種低層住居専用地域」
実際に、店舗や事業を始めようと思った人が役所に問い合わせると、

  • 「その用途では営業できません」
  • 「住居専用地域なので難しいですね」
  • 「住宅と併用でないとダメです」

など、厳しめの回答をされることが多くあります。

しかし、実は役所ではあいまいな部分は全て「不可」と回答をしているケースもあります。

実際に旅行代理店・事務所・フィットネス・歯科医院・青果店・介護施設について、営業可能かを聞いてみたので

  • 役所からの典型的な回答例
  • なぜその回答になるのか
  • 実際には可能なのかどうか
  • 正しい問い合わせ方のコツ

について整理しました。


目次

1. 第二種低層住居専用地域とは?

まず大前提として、第二種低層住居専用地域では

  • 良好な住環境を守る
  • 低層の住宅を中心とした街並みをつくる

という目的があり、大規模店舗や娯楽施設は原則営業不可です。

ただし、
「150㎡以下の店舗」や「日常生活に必要な施設」などは許可されている
という例外が多数あります。

→詳しくは、建築基準法「用途地域等」第四十八条別表第二(ろ)ご参照


2. 役所に問い合わせたときの回答例と理由

以下では、質問した際に実際に返ってきやすい回答と、その裏にある理由をセットで解説します。

①事務所

役所の回答例:「事務所は専用地域では不可です」
実際:基本は不可(ただし店舗併設ならOK)

● 理由
事務所は 住宅地における日常利便と直接関係がないため、専用地域では単体での設置が想定されていません。
ただし 店舗併設型(例:店舗+小規模事務所) であれば可能なケースがあります。


② 旅行代理店

役所の回答例:「住宅と併用でないと不可」「事務所扱いなので不可」
実際:問題なく可能(150㎡以下の店舗扱い)

● 理由
旅行代理店は 「店舗等(サービス業店舗)」 に分類され、建築基準法上はコンビニや薬局と同じ扱いです。
担当者が“事務所”と誤解しているケースがあります。

③ フィットネス(小規模)

役所の回答例:「運動施設なので不可」「スポーツ施設は規制があります」
実際:規模が小さければ可能/大型は不可

● 理由
フィットネスは 「サービス店舗 / 教室」 として扱われることもあり、
150㎡以内の教室・スタジオとしての運用なら店舗扱いで可能です。
ただし

  • 大音量
  • 大人数
  • 深夜営業
    などがあると、用途区分が「スポーツ施設」寄りになり不可となる可能性もあります。

④ 歯科医院

役所の回答例:「医療施設なので検討が必要」
実際:可能(150㎡程度の歯科医院は問題なく許容範囲)

● 理由
歯科医院は「診療所」に該当し、患者数が比較的少なく、近隣住民の利便性が高い施設として認められています。
専用地域でも設置が認められている典型例です。


⑤ 青果店

役所の回答例:「小売店は可能です。」※ただし、「青果」が物販に分類されるかは確認が必要、と言われることもあり。
実際:可能(150㎡以下の小売店舗)

● 理由
日常生活に必要な小売業として、青果店・肉屋・魚屋は 第二種低層でも代表的に認められている用途です。


⑥ 介護施設(デイサービス・小規模)

役所の回答例:「福祉施設は大きさによります」「一概には言えません」
実際:小規模なら可能/大規模は不可になりやすい

● 理由
介護施設は建物の性質により

  • 「福祉施設」
  • 「寄宿舎」
  • 「診療所」
    など扱いが分かれます。

第二種低層住居専用地域でも 小規模デイサービスや通所介護は認められやすいですが、
老人ホーム・入所型施設は不可に分類されます。


3. 役所へ問い合わせるときの“コツ”

役所は「用途分類の判断ミス」が起きやすいです。
特に 旅行代理店・フィットネス・サービス店舗系 は誤解されがち。

問い合わせるときは以下を必ず押さえてください。


● コツ①:「用途区分(店舗・事務所など)」を最初に伝える

例:
「旅行代理店ですが、建築基準法上は“店舗等(サービス業の店舗)”に該当します。」

用途を正しく伝えないと、担当者が独自解釈で“不許可”と言う可能性があります。


● コツ②:規模(床面積)を必ず伝える(150㎡以下かどうか)

第二種低層住居専用地域では、150㎡以下の店舗かどうか が極めて重要。


● コツ③:既存建物の用途を伝える(例:元コンビニ)

例:
「既存用途は“物販店舗(コンビニ)”で、新用途も店舗用途です。」

用途が同じカテゴリーなら、用途変更確認が不要でOK にできるパターンが多いです。


● コツ④:「建築基準法上の用途分類の確認をお願いします」と依頼する

単に「できますか?」と聞くと、担当者は安全方向に“不可”と答えがち。
法律的な分類を基準に答えてもらうことで誤解を防げます。


● コツ⑤:最終判断は“建築指導課(審査課)”に確認する

 ※課名は地域によって呼び名が違う可能性あり

市民窓口やまちづくり課では回答が曖昧なことが多いです。
用途判断は建築指導課の専門分野です。


4. まとめ:第二種低層住居専用地域は“思ったよりできることが多い”

結論として、今回の6業種は次の通りです。

業種可否理由
旅行代理店◎可能店舗扱い(150㎡以下)
事務所△原則不可店舗併設など条件付き
フィットネス(小規模)○可能店舗・教室扱いなら可
歯科医院◎可能診療所は許可用途
青果店◎可能小売店は典型的に許可
介護施設○小規模なら可デイサービスは可、入所型は不可

第二種低層住居専用地域は制限が厳しい印象がありますが、
実際には150㎡以下の店舗や医療・福祉系は多くが許可されます。

「不可」と言われたら、本当に用途分類が合っているかどうかを必ず確認してみてください。

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