店舗物件の「サブリース」とは?貸主様・テナント様それぞれのメリットと注意点

店舗物件を探していると、「サブリース物件」にあたることがあります。

サブリースという言葉は、住宅では比較的よく知られていますが、店舗物件でも利用されることがあります。

特に店舗の場合、駐車場を多く備えたロードサイドの独立店舗など、立地条件の良い物件でサブリースが利用されているケースが多いです。

では、サブリースとは具体的にどのような仕組みなのでしょうか。

今回は、店舗物件におけるサブリースについて、貸主様・テナント様それぞれのメリットや注意点、そして賃料交渉をするときに考えておきたいポイントを、店舗仲介の現場から解説します。

目次

サブリースとは?

サブリースとは、簡単にいうと、

「物件の所有者からサブリース会社が物件を借り、その物件をサブリース会社からテナント様へ貸し出す仕組み」

です。

通常の店舗賃貸では、

貸主様 → テナント様

という直接の賃貸借契約になります。

一方、サブリースの場合は、

貸主様 → サブリース会社 → テナント様

という形になります。

サブリース会社は、貸主様から借りた物件をテナント様に貸し出し、その賃料の差額などを事業上の収益として運営しています。

そのため、一般的には、貸主様が受け取る賃料とテナント様が支払う賃料には差が生じます。

これはサブリース会社が物件の管理やテナント誘致などを行うことに対する、事業上の収益構造の一つといえます。


貸主様にとってのサブリースのメリット

サブリースには、貸主様にとってもメリットがあります。

① 空室期間の収入を安定させやすい

通常の店舗賃貸では、テナントが退去すると、次のテナントが決まるまで賃料収入が発生しない期間が生じます。

サブリースでは、契約内容によりますが、サブリース会社が物件を借り上げることで、テナントが入っていない期間についても一定の賃料収入を確保できる場合があります。

店舗の場合、次のテナントが決まるまでに時間がかかることもあるため、空室期間の収入を安定させられることは大きなメリットです。

② テナント対応などの負担を軽減できる

店舗物件では、入居後に設備や営業時間、近隣対応など、さまざまな問題が発生することがあります。

店舗運営に慣れたサブリース会社が間に入ることで、テナントとの連絡やトラブル対応など、貸主様の負担を軽減できる場合があります。

特に、店舗運営に関する知識やテナントネットワークを持つ会社であれば、物件の特性に合ったテナントを探しやすいというメリットもあります。

③ テナント誘致を任せられる

サブリース会社によっては、多数のテナント候補とのネットワークを持っています。

そのため、物件の立地や規模、設備などに合ったテナントを誘致してもらえる可能性があります。

貸主様自身でテナントを探す場合と比べて、募集や審査、契約に至るまでの業務負担を軽減できることも、サブリースのメリットの一つです。


テナント様にとってのサブリースのメリット

一方で、サブリース物件はテナント様にとってもメリットがあります。

① 好立地の店舗物件に出会える可能性がある

サブリース会社は、ロードサイド店舗など、店舗として需要の高い物件を扱っていることがあります。

特に、

  • 駐車場が多数ある
  • 幹線道路沿い
  • 視認性が高い
  • 独立店舗で使いやすい

といった物件は、店舗を出店する側にとって魅力的です。

通常の市場ではなかなか出てこないような物件に出会える可能性があることは、サブリース物件の魅力の一つです。

② 売上を見込める立地であれば、賃料とのバランスを検討できる

もちろん、店舗物件では賃料だけでなく、

「その場所でどのくらい売上を作れる可能性があるか」

という視点も重要です。

賃料が多少高くても、商圏人口や交通量、視認性、駐車場などの条件が良ければ、出店する価値があるケースもあります。

そのため、サブリース物件を検討するときは、単純に「賃料が高い・安い」だけではなく、物件の立地と事業計画を合わせて考えることが大切です。


サブリース物件は「賃料が高め」になりやすい?

サブリースでは、

貸主様が受け取る賃料 < テナント様が支払う賃料

となることが一般的です。

サブリース会社は、貸主様から物件を借り、テナント様への募集・契約・管理などを行うことで事業を運営しているためです。

そのため、同じ物件について直接貸主様と契約する場合と比べると、テナント様から見た賃料が高く感じられるケースがあります。

ただし、これは必ずしも「サブリースだから割高」と単純に判断できるものではありません。

物件の立地や設備、駐車場、募集条件、管理体制なども含めて、その賃料で出店するメリットがあるかどうかを考えることが重要です。


サブリース物件で賃料交渉をするときのポイント

サブリース物件では、テナント様から賃料交渉が入ることもあります。

もちろん、事業計画上必要な条件であれば、希望条件を伝えてみること自体は問題ありません。

ただし、サブリース物件では、賃料の仕組みを理解したうえで交渉することが大切です。

例えば、大幅な賃料減額を希望すると、サブリース会社側の収益構造との調整が難しくなり、交渉がまとまりにくくなる場合があります。

サブリース会社がどの程度の差額を収益としているのかは、通常、テナント様には分からないことが多いでしょう。

そのため、

「とりあえず大幅に下げてもらえないか聞いてみる」

というより、

「この賃料であれば出店できる」という現実的な希望条件を伝え、その条件で調整可能か相談する

という姿勢のほうが、話が進みやすい場合があります。


賃料交渉では「相手側の事情」も考えてみる

店舗物件の契約では、貸主様、サブリース会社、テナント様、仲介会社など、複数の関係者が関わることがあります。

それぞれに事業上の事情があるため、希望条件を伝える際には、相手側の収益構造や契約関係も踏まえて交渉することが大切です。

例えば、

「この金額なら事業として成立する」

というテナント様側の事情がある一方で、

「この条件では事業として成立しにくい」

というサブリース会社側の事情があるかもしれません。

そのため、最初から一方の条件だけを優先するのではなく、双方が納得できる着地点を探すことが、店舗物件の契約では重要になります。


サブリースだから良い・悪いではなく、物件との相性を見る

サブリース物件には、

  • 貸主様にとって収入を安定させやすい
  • 管理やテナント対応の負担を軽減しやすい
  • テナント様にとって好立地の物件に出会える可能性がある
  • 店舗運営に詳しい会社からサポートを受けられる場合がある

といったメリットがあります。

一方で、テナント様から見ると、直接契約する場合より賃料が高くなるケースもあります。

だからこそ、サブリース物件を検討するときには、

「サブリースだから良い・悪い」ではなく、「この物件、この立地、この賃料で出店する価値があるか」

という視点で判断することが大切です。

店舗物件は、賃料だけでなく、立地・視認性・駐車場・周辺環境・商圏など、さまざまな条件を総合的に見る必要があります。

彩天堂では、店舗を「借りたいテナント様」と「貸したいオーナー様」の双方の立場を考えながら、条件の調整や契約までのサポートを行っています。

「この条件で交渉できるだろうか?」

「この賃料で出店しても大丈夫だろうか?」

など、店舗物件について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

店舗に関するご相談・お問い合わせ

株式会社彩天堂では、店舗を「借りたい方」「貸したい方」それぞれのご相談を承っています。

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